オバマ演説から、「本当の相互理解」が始まる。
オバマ氏が現職米大統領として初めて広島を訪問したシーンをNHKの中継の録画で今見終わって、あんまりこういう言葉は好きじゃないが、「歴史的瞬間」という使い古された言葉を凄く感じました。 演説の前半部分、ちょっと文明論的に大きな話をしている時に、まあアメリカ人の演説としては標準的な「良い話のフォーマット」なんだけど、ベタな日本人的感性からすると「遠い」ように感じられてしまうんじゃないかと勝手に心配していました。もっとアレコレをぶった切ってとにかく泣き崩れるような演説でなければ、「私たちの心に寄り添ってない」って話になっちゃうんじゃないかと。 しかし、全てが終わってから、「私たちの心に寄り添ってくれた」と感激の言葉を次々に口にされる被爆者の方々を見ていて、私の感想は被爆者の方々を見くびっていた、過小評価していた気がして恥ずかしくなりました。そういう彼我の立場の違いから来るすれ違いのことなど当然理解して越えようとするところに、彼らの長い人生の結果としての今は到達しているんだという気がした。 演説の後、被爆者代表の方と握手をして語り合ったり抱き合ってるシーンは、理屈を超えて涙を誘われた人も多かったように思います。私も泣いたよ!