ワクチン接種は今後”マーケティング”の戦いになる。反ワクチン派に負けないための経営コンサルタントからの提言。
急激に追い上げてきた日本のワクチン接種ですが、ここまでの戦いは言ってみれば「ロジスティクス」的なもので、世界的に見ても「ものづくり大国」日本が強いとされる分野でした。 しかし、ワクチン接種が進むと、今度は「マーケティング」的な課題がワクチン接種の最大の課題になってくるはずです。 今回は、ワクチン接種推進における「マーケティング」的な課題について、専門家の手を借りる体制を作れればいいのではないか?といった視点について、経営コンサルタント的な観点から述べる記事を書きます。 ・ 1●ワクチン接種は今後「ロジスティクス」でなく「マーケティング」の戦いにな る。その専門家を入れることを検討してもいいのでは。 まず、これは「ビジネス」的な視点では普通の発想ですが、実際のワクチン接種に関わる「医療関係者」や「行政関係者」の方々にはひょっとすると新鮮かもしれない観点をシェアしたいのですが、 「接種を呼びかけるメッセージは、“その受け手の種類“によって変える事が望ましい」 という考え方があります。 たとえばスマホを売りたい時に、「スマホを使ったことがない、スマホとは何かがわからない」人にメッセージを送るのと、「日々スマホを使っている人」相手では伝えるべき内容が違いますよね。「競合他社のスマホを使っている人に乗り換えてもらう」場合と「自社のスマホを使ってくれている人に買い替えを呼びかける」場合とでもあるべきメッセージは違います。 これ↑は非常に大雑把な例ですが、もう少し実際のビジネスに近い例を出すと、日本でデータ分析を元にしたマーケティングで大きな成果を出していることで有名な森岡毅氏(ユニバーサルスタジオジャパンを経営危機から立て直した功労者)が、独立後に丸亀製麺の立て直しに関わった事例では、「家でうどんを食べる層のうち実際に“外食で”うどんを食べるのは10人に1人しかおらず、まずはそこを掘り起こすために“プロが作る外食のうどんはすごいのだ、 ハンバーグやラーメンと同様に外食の選択肢に挙がるべき食べ物なのだ”ということを伝えるメッセージ を出した」ことが この記事で紹介されて います。 このように、マーケティングにおいて、「メッセージの受け手」の像を描くことで「伝えるメッセージの内容を明確化すること」を「ペルソナ設定」と言いますが、ワクチン接種の呼びかけにおいても今後こういう発想が大事